保育士による園児虐待は、あってはならないことです。
静岡県に続き、富山県でも、園児に対する虐待で保育士が逮捕・送検されました。
無くならない保育士による不適切保育。
保育士は皆優しいという性善説に頼る園運営だけでは、子どもは守れません。
保育園を運営する管理責任者は、絶対に不適切保育が起こらない園運営をしなくてはなりません。
不適切保育をさせない園運営のポイントはただ一つ。
死角を作らないことです。
犯罪行為の最強の抑止力は、他人の目です。
クラス間の仕切りをなくしてワンフロアで保育をする保育園やスケルトン構造など、環境に工夫をこらしている園もあります。
分厚い壁に覆われて入口が2か所しかない教室で保育を行う施設の場合も、
園長や主任は教室の中まで入り、時に園児と関わりながら保育の様子を確認しています
分身の術でも使っているのかと思うぐらい、教室から教室へと常に飛び回っています。
保育士の子どもへのかかわりを見ると同時に、活動から食事への移行時に残された園児がいないか、
保育士の手が足りているかなど、管理者が園全体の保育を把握し、流れを見る仕組みができています。
若い先生の中には、主任や園長に見られながらの保育はとても緊張することでしょうが、
管理者が業務を観察し、把握するのは、どんな仕事でも当たり前のことです。
これができている園は、不適切保育は起こりようがありません。
そして、管理者が保育を把握できているので、職員のフォローもきめ細やかで、保育の質は自然に高くなります。
担任以外は教室の中に入らない、もしくは入りにくい保育をしている組織は、黄色信号です。
担任以外の大人が教室内にいても、子ども達も担任も、それが自然なことと受け入れるようになりたいものです。
一人一人の資質に委ねる保育には、限界があります。
社会性の無い一人の人間が虐待行為を行い、それにのっかる人が現われると、その周辺のモラルが一気に麻痺していきます。いじめも同じ構造で起こります。
「しつけのつもり」とまったく自覚のないまま、日々残虐行為が行われることになっていきます。
どんな資質を持つ人が紛れ込んでも、正常に運営するシステムを構築することがマネジメントの基本です。
オペレーションと言っても良いかもしれません。
監視カメラでは、虐待は防げても保育の質は高められません。
管理者が、現場を把握しフォローする仕組みを作ることが、子どもの育ちを支えるのです。
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